ふくろうクリニック

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喘息

内科
喘息

喘息とは

気道に炎症が生じている状態のことです。
この状態のときは気管支をはじめとする気道の粘膜に細胞が集まっており、発作がおさまったあとでも炎症は起こっています。そのため、ちょっとした刺激で気管支を取り囲む筋肉が収縮し、空気の通り道が狭くなる気道閉塞が起こりやすい状態が続いています。
日本における喘息患者の人数は、約9.1万人とされており、成人になって初めて発症するケースもあります。

喘息の症状

喘息の主な症状は発作的に表れ、夜~早朝、季節の変わり目に起こりやすいことが特徴です。

  • 喘鳴(呼吸をするたびに喉からゼーゼー、ヒューヒューという音が鳴る状態)
  • 呼吸困難
  • 激しい咳、痰
  • 胸の痛み・苦しさ
  • 動悸、息切れ
  • 背中の張り
  • のどの違和感

喘息の原因

気道がアレルギーなどによる炎症によって敏感になり、けいれんを起こして狭くなることで起こります。 日本では、子供の5~7%、大人の3~5%が喘息にかかっているといわれています。

アレルゲンとなるもの

ダニ、ハウスダスト、ペット、花粉、食べ物など

アレルゲン以外の要因

ウイルス感染、運動、たばこ、過労・ストレス、大気汚染、天候・気温の変化など

喘息の診断基準

問診

症状や治療薬の使用状況について確認します。

呼吸機能検査(スパイロメトリー・スパイログラム)

吐き出す息の量や速度を測定し、呼吸機能を調べます。

呼気一酸化窒素濃度測定検査

気道の炎症の程度を調べます。

血液検査

血液中の好酸球の数やアレルギーの原因物質などを調べます。

フローボリューム曲線

努力性肺活量をグラフにしどのような病気かを調べます。

気道過敏性試験

発作をおこしやすくする薬を使って、どのくらいの濃度で発作がおこるか気道の過敏の程度を測定します。

皮膚反応テスト

特定のアレルゲンに対してアレルギー反応が起こりやすいかどうかを確認します。

胸部X線検査

ほかの呼吸器疾患との判別や、肺炎などの合併症を知るために行います。

喘息の治療法

発作をおこさないための気道炎症の治療が中心となります。気道の炎症を抑え、発作を予防するのが「長期管理薬」で発作が起きたときには「発作治療薬」を使用します。

長期管理薬

吸入薬

短期間作用型β2刺激薬(SABA)

気管支を拡げる作用をもちます。

吸入ステロイド薬(ICS)

炎症を抑える強い効果があります。

長時間作用性 β2刺激薬配合剤

気道の炎症を抑える効果と気管支を拡げる効果が同時に得られます。

長時間作用性抗コリン薬(LAMA)

アセチルコリンとよばれる物質の作用を抑え、気管支を拡げます。

内服薬

ロイコトリエン受容体拮抗薬(LTRA)

アレルギー反応によって生じる物質の働きを抑えることで、気管支を拡げる作用と炎症を軽度抑える作用をもちます。

テオフィリン徐放製剤(SRT)

気管支を拡げる作用と炎症を軽度抑える作用の両方をもつ薬です。

吸入、貼付、内服すべて種類がある薬

長時間作用性β2刺激薬(LABA)

交感神経を刺激して気管支を拡げる薬です。

注射

生物学的製剤

炎症に関わっている物質の働きを抑えて、症状を抑える薬です。

発作治療薬

吸入薬

短時間作用性抗コリン薬

効果が早く表れるため発作治療薬で用いられます。

内服薬

経口ステロイド薬

SABAやICS/LABA配合剤などを使用しても発作や息苦しさがおさまらない場合に使用します。

点滴

ステロイド薬

中等度以上の発作が起きている場合、すでに飲み薬のステロイド薬を使用している場合に行います。